人は誰でも歳をとるもの。若い頃であれば、日常生活に不自由を感じることなく過ごしていたことも歳を重なるにつれ、家族など周囲の人の協力を得ながら生活することもあるでしょう。
しかし、頼れる家族が近くにいない人、家族が忙しく第三者のチカラを借りたいといった人もいらっしゃると思います。
そこで今回は「訪問介護のサービス」についてご紹介します。
■訪問介護とは
訪問介護員(ホームヘルパー)が利用者の自宅へ訪問し、生活する上で必要となる身の回りの援助を行う介護保険サービスを言います。
但し、訪問介護は利用者本人が在宅時のみの対応となり、外出中でのサービスを受けることはできません。
■受けられるサービス
利用者の状態によって細かなサービス内容は異なりますが、訪問介護で受けられる主なサービスは以下の3つです。
1.身体介助
食事や排泄、入浴など利用者の直接身体に触れて行う介護のことを言います。
具体的な内容は以下の通りです。
- 食事介助 ‥食事をする際の支援、口腔ケアも含む(1人で食べることが困難な人には声かけを行ったり、食事を口元に運ぶなどの介助を行う。その他、食べ物を飲み込むことが難しい人には流動食を作ることも介助に含れる)
- 排泄介助 ‥トイレに向かうことが可能な人にはその介助(トイレやポータブルトイレへの誘導、衣類の着脱、排泄後の拭き取りなど)、トイレに向かうことが難しい人の場合はおむつの交換や陰部の洗浄などを行う。
- 入浴介助 ‥入浴準備から始まり、手浴や足浴などの部分的な介助。1人で入浴できる人であれば見守りや全身の洗浄の手伝いを行う。
- 清拭 ‥入浴が難しい場合、濡れたタオル等で身体を拭き上げる。
- 更衣介助 ‥着替えをする際の着脱の介助
- 身体整容 ‥歯磨きや洗顔、整髪など、日々の身だしなみから始まり、爪切りや耳かき、男性であれば髭剃り、女性であればメイクも身だしなみに含まれる(但し、爪の異常や爪周りの皮膚が化膿している場合などは介助できないこともあります)
- 体位変換 ‥寝返りの介助、床ずれ防止の為の姿勢変換
- 移乗介助 ‥ベッドから床または車椅子に移動する際の支援
- 歩行介助 ‥歩行時に転倒しないように支援
- 外出介助 ‥ 通院や日用品の買い物など外出が必要な際の付き添いや支援
2.生活援助
生活援助は日常生活で必要な家事を自らで行えない人を対象に援助することを言います。
具体的な内容は以下の通りです。
- 洗濯 ‥服などの衣類の洗いから畳み、収納までの流れを行う(*利用者の状態によっては一緒に行うことも)
- 掃除 ‥利用者の居室や居間、トイレの清掃を行う
- ゴミ出し ‥ゴミをまとめて収集場所に出す
- 食事 ‥準備から調理、片付けまで行う(*利用者の状態によっては一緒に行うことも)
- 買い物や薬の受け取り ‥日用品の買い物や薬の受け取りを病院や薬局まで代行して行う
- ベットメイキング ‥シーツの交換や布団を引くなど、就寝時の準備を行う
3.通院等乗降介助
利用者が通院などをする際の車への乗降の介助(介護タクシー提供サービスが該当)を行うことを指します。
具体的な内容は以下の通りです。
- 乗車と降車の介助
- 病院から車までの移動の支援
- 病院受診時や薬の受け取りの介助
但し、訪問介護員(ホームヘルパー)の病院内介助は対象外となります。
■受けられないサービス
訪問介護で受けられないサービスは以下の2つです。
1.利用者の援助に該当しない
訪問介護は利用者の生活を支援するサービスのため、利用者以外の方に対するサービスは対象外となります。
例えば)
- 利用者家族の身の回りのお世話(食事準備や洗濯など)
- 子どものお世話
- 家族の部屋の掃除 など
2.日常生活外のサービス
利用者であっても日常生活外のサービスで介護と関係ないものは対象外です。
例えば)
- 利用者宅の留守番
- 庭木の手入れ
- 飼っているペットのお世話
- 郵便物の投函
- 家具家電の修理 など
■まとめ
訪問介護は利用者が生活する上で必要となる身の回りの援助を行う介護保険サービスです。
利用できるのは利用者本人のみです。
この介護保険サービスは利用者家族の介護に対する負担が軽減されるサービスであり、家族の身の回りの支援は行っていません。
訪問介護をご検討の際は、「思っていたのと違った」とならないよう、介護サービスの内容をしっかりと確認してください。
「福山・備後の老人ホーム・介護施設紹介センターりんどうの家🏠」では、見学同行を行っています。
なかなか直接聞きにくい質問などもご本人様やご家族に代わって質問いたします。
また、おひとり様のご入居の相談、身元保証、相続から遺言作成、介護や医療のように難しい専門分野において不安なことやお困りごとなどありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。