老人ホームへ入居する際にはパンフレットだけでホームを決めようとせず、一度は施設へ足を運び、実際の様子を生で確認されることをおすすめしています。
ですが、いざ見学となるとどこをチェックしてきたらいいのか迷ってしまいます。
今回は「施設見学をする際のチェックポイント」をご紹介します。
■施設見学の事前準備って必要?
施設を見学する際は、事前にチェックするポイントをまとめてから向かうようにしましょう。
何の準備しないまま見学をしてしまうと必要な情報を得られず、二度手間になってしまうことも…
事前準備をすることで聞き漏れ・確認漏れがなくなり、スムーズな施設見学が可能になります。
■チェックポイント
チェックポイントといっても項目は多く、入居されるご本人の状態や今後のことも踏まえてチェックする項目を選ぶようにしましょう。
以下で各項目ごとのポイントをご紹介していきます。
■チェックポイント – 設備や建物について
1- 居室
居室は施設の中でも長い時間を過ごす個人スペースなので「居心地の良い空間か」「設備はしっかりしているのか」などチェックするといいでしょう。
【例えば】
- 居室の広さ
- トイレ、洗面所などの有無
- 収納スペース
- 備え付けの設備(キッチン、インターネットなど)
- ナースコールの位置
- 介護ベッド(貸与orレンタル料が必要か)
- 寝具は持ち込みが必要か
- 家具・家電の持ち込みは可能か(可能な場合、電気代は上乗せされるのかどうか)
- 洗濯スペースや洗濯サービスがあるか
2- 入浴設備
入居者の安全を考慮し、対策がしっかりとされているか設備についてチェックが必要です。
【例えば】
- 手すりの位置や、スロープの設置などの安全対策がしっかりとされているか
- しっかりと温度管理がされている
- 特殊浴槽の有無(身体状況によって、座ったまま、寝たの入浴になることもあるため)
3- 共有スペース
共有スペースも居室と同じように長い時間を過ごします。
他の入居者の方との交流ができるのか、居心地の良いスペースなのか見ておきましょう。
4- 利便性
居室から共有スペース・食堂までの距離、洗面所・トイレ使い勝手の良さなど、入居に際して「生活しやすい環境が整っているのか」「生活スタイルに合っているのか」などを確認しておきましょう。
5- 施設までのアクセス
アクセスはご家族が入居後に面会などで通いやすいかといった点をチェックするようにしましょう。
■チェックポイント – サービスについて
1- 通院時の付き添いや入院時の対応
老人ホームに入居してからの通院には、スタッフ付き添いサービスを提供している施設もあります。
通院を希望される場合は事前に確認しておきましょう。
また、長期的な入院となった場合は、入居費用と入院費が重なることにもなるので施設スタッフと今後について相談しておくと安心です。
2- 人員体制
要介護者の利用者3人に対して、介護職員または看護職員を1人以上、要支援者に対しては10人に1人以上の配置が義務付けられています。(介護付き有料老人ホームでは、何人常勤させる人数が法律で定めています。)
3- 認知症ケア
認知症ケアは施設によって体制が異なります。
認知症の方に対する認知症ケアはどのように取り組まれているのか確認してみましょう。
【例えば】
- 安全対策は万全か(徘徊防止など)
- 家庭的な雰囲気か
- 事故防止対策があるか(拘束、虐待など)
- 問題行動があった場合、退去が必要になるか
4- リハビリ体制
老人ホームに入居してからでも介護度の進行を防いだり、筋力維持を目的とした運動習慣やリハビリを行なっていくことが大切です。
リハビリ設備などの充実度は施設によって異なるため、見学の際に確認するようにしてください。
【例えば】
- リハビリ頻度(週何回か)
- 専門スタッフの有無
- リハビリの具体的な内容
5- 自立支援や介護予防
自立した方の場合、自立支援や介護予防に繋がるサービスを受けられる施設もあります。
施設によって取り組みの度合いが異なるので、自立支援・介護予防のサービスが利用できる施設なのかを確かめておきましょう。
6- 医療連携・協力医療機関
現在、健康でも、将来必要になってしまうこともあるため、医療体制の充実は今後を考慮した際の大きな安心へと繋がります。
見学の際はどの程度まで医療体制が整っているかを確認しましょう。
【例えば】
- 訪問診療が受けられるか
- 服薬のサポート体制
- 持病があっても入居できるか
■入居者や施設の雰囲気ついて
1- 雰囲気
老人ホームの雰囲気はこれから生活する上でとても大切です。
職員の対応や言葉遣いなども観察することもおすすめです。
【例えば】
- 清掃が行き届いてあたるか
- 入居者に合ったケアが受けられる施設かどうか
- 入居者の表情(明るい、楽しそうなど)
- 職員がやり甲斐を感じて働いていそうか
2- レクリエーション
レクリエーションは食事以外で生活を送る上で刺激を受けたり、他の入居者の方とのコミュニケーションをとれたり生きがいへ繋がるなどの効果があります。
施設によって実施頻度が異なるので、レクリエーションを重視されている場合は実施頻度を確認することをおすすめします。
3- 食事
食事は日々の生活を送る上での楽しみの一つとなります。
老人ホームでの食事が口に合わないと食事がストレスになってしまったり、体調を崩す原因にも…
その施設でどんな食事が用意されるのか見学の際に必ずチェックするようにしてください。施設によってお昼の食事時間に見学ができることもあるので見学の際は献立や食事介助の様子をチェックしましょう。
また、試食会を行なっているホームもあるため、食事内容など気になる方は試食できるかどうか確認してみてください。
その他、介護食や持病を持つ方向けの食事対応を行なっているのかも確認をしておくと入居後に介護度が上がった際にも尚安心です。
4- 家族との面会
家族の面会についても確認しておくことも大切です。どの程度面会できるのか、面会の際は家族用の食事があるのかなど、確認しましょう。
また、新型コロナウイルスの感染対策として、オンライン面会などが可能なのかも確かめるとより安心です。
5- 嗜好品について
老人ホームによっては、喫煙や飲酒といった嗜好品の持ち込みができる施設もあります。
嗜好品の持ち込みを希望されている方はきちんと確認が必要です。
また、タバコの持ち込み希望の場合は喫煙スペースの設置場所やどの程度あるのかを確認しておきましょう。
■まとめ
今回はチェックポイント16項目を具体例を含めてご紹介しました。
全ての項目を見学で確認するのは大変かもしれません。
ですが、入居される方の現状と今後を考慮したチェックが必要です。
これから長い時間過ごすことになる老人ホーム、しっかりチェックしてご本人とご家族が納得できる施設をみつけてください。
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